2011年 11月 19日
コーヒーの酸味について |
こんにちは
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いよいよ明日です!
『珈琲と落語の会』 駆け込み予約受付中です!
11時開演→残席あり
15時開演→満席(売り切れ)
詳しくはハマ珈琲までお問合せください
明日は、通常営業は行ないませんのでご注意ください。
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うちに豆を買いに来て何にしようか悩んでるお客さんに「酸味が苦手やねんけど、どれがいい?」と言われることがよくあります。
珈琲の酸味とはいったいどういうものなのか。
という事で、今日は“珈琲の酸味”についてお話ししたいと思います。
よく、珈琲豆屋さんに「これは酸味が強い豆(弱い豆)です」と説明され、“この豆は酸味が強い豆(弱い豆)なんだ”というイメージを持たれる方もおられますが、それは“イコール”ではないということです。豆の産地だけで味が決まっているわけではないのです。
豆の産地や品種によって味に個性はありますので、全て同じ煎り具合にして比べた場合、酸味の強さに差はありますが…。
珈琲の味は、生豆の品種と焙煎の如何によってほぼ決まるのです。
特に酸味を感じる成分は、珈琲に含まれる成分の中でとりわけ抗酸化作用が期待できる成分の一つ“クロロゲン酸類”の味でもあるのです。
なので、珈琲豆であればどの国で採られた豆にも酸味を伴う成分が含まれているのです。
他にもさまざまな成分が含まれているのでクロロゲン酸類の味だけではないのですが、この成分は焙煎度いが浅いと強く出ます。
焙煎が進んで中煎り→中深煎り→深煎り…となればこの酸味は少なくなってきます。
しかし、珈琲は酸味だけで味が構成されてるわけではないので、珈琲屋が味をつくる際には他の要素も考える必要があるのです。
コク、香り、苦味、甘み、渋みなどです。
その豆にあった焙煎度合いを考えるときに、単に酸味を消してしまう方がいいのか、少し酸味を残しつつも香りやコクを出した方がいいのかを総合的に判断します。
皆さんが珈琲豆を買いに行ったとき、すでに焙煎された豆が店頭においてある場合は、既に誰かが焙煎しているのでもう既に味が決定されているのです。
例えば、同じキリマンジャロAAでも浅煎りに仕上げられている場合は酸味が強く、中深煎りに仕上げられている場合は酸味は弱めになります。
皆さんが毛嫌いしているこの“酸味”ですが、米国スペシャルティコーヒー協会ではスペシャルティコーヒーの定義の中に
『豊かな酸味(Acidity)はあるか』
と記している。
『豊かな酸味は糖分と結合してコーヒー液の甘みを増幅させる』と。
国によって食文化の違いもあり、一概にこれが正しいとは思いませんが、日本スペシャルティコーヒー協会HPでも
『3. 酸味の特徴評価
コーヒーが如何に明るさを持つか。明るい爽やかな、あるいは繊細な酸味がどれ程であるかが評価対象。良質の酸味は、コーヒーに生き生きとした印象度を与え、繊細さ、しっかりとしたバックボーンを与えるもの。
酸度の強さではなく、酸の質について評価をする。
反対に、刺激的な酸味、不快な印象度を与える酸味、爽やかさ・キレの無い酸味、劣化した嫌な酸味は、スペシャルティコーヒーには有ってはならない。』
と、非常にあいまいで分かりにくい表現で書かれている。
さらに、
『コーヒーの豆(種子)からカップまでの総ての段階に於いて一貫した体制・工程で品質管理が徹底している事が必須である。(From Seed to Cup)』
と書かれているが、焙煎の過程での注意事項や、焙煎後の豆の具体的な取り扱い・保管方法などがまったく書かれていない。
コーヒーの味は生豆の品質と焙煎、その後の取り扱い方で決まるのに、上記HPには生豆の品質についてしか書かれていないのが残念である。
なので日本では、スペシャルティコーヒーを扱ってたとしても焙煎後何日も経った古い豆を売っている店も少なくないのです。
「〇kg以上で〇〇円引き」という店もある。全てそうだとは言いませんが、これがスペシャルティコーヒーの現状です。
これでは、『コーヒーの豆(種子)からカップまでの総ての段階に於いて一貫した体制・工程で品質管理が徹底している』とは言えないですね。
そんなに大量に買っても結局すぐに飲めないので、コーヒー豆はどんどん酸化して渋くなっていく。
これが、皆さんの毛嫌いしている“酸味”の正体である可能性も…。
もしコーヒーを口に入れた瞬間、おえっとしたり身体が嫌がっていたら、それは残念ながらそういうものなんです。
要は、その豆がいつ焙煎した豆なのか?それが重要なのです。
焙煎後、何日も経てば当然味は劣化します。
〇ヶ月は大丈夫!な訳ありません。
何週間も前に焼いたパンを売ってるパン屋さんはどこにもありません。
ある程度深く焙煎しないとコーヒーの甘みやコクが出ずすっぱいコーヒーになってしまいますので、ハマ珈琲では、基本的に所謂“浅煎り”はしてません。
一番浅いめに煎った豆でも世間で言われる“中煎り”ぐらいです。
もし、酸味が苦手という方は、産地銘柄にこだわらず、その豆の煎り具合を聞いてみてください。
また、クリスタルマウンテンやモカのように印象的な香りのコーヒーで、香りを残しながら酸味を少なめにすることもできます。
…長々と書きましたが、結局「酸味が苦手」という方はどういう豆の選び方をすればいいかというと、
■煎り具合が、深いめのものを選ぶ (“中深煎り”か“深煎り”とご指定すればいいと思います)
■焙煎したての新鮮なコーヒーを選ぶ (えぐ味や渋みがない)
当店で取り扱ってる豆でいうと、中深煎りでは、
エクアドルアンデスマウンテン、
コロンビア・マグダレナスプレモ、
グァテマラSHBアンティグア・アゾテア農園、
深煎りでは、
ケニアAAマサイ、
インドネシアマンデリン・ビンタンリマ、
インドネシアセレベスアラビカ などがおすすめです。
ご注文・お問合せは煎りたてハマ珈琲まで。
そういや昔、『サンミー』ってチョコがかかったパン売ってたなぁ。サンミーやのに甘ーいの。
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しかし今日は雨よー降った
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15時開演→満席(売り切れ)
詳しくはハマ珈琲までお問合せください
明日は、通常営業は行ないませんのでご注意ください。
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うちに豆を買いに来て何にしようか悩んでるお客さんに「酸味が苦手やねんけど、どれがいい?」と言われることがよくあります。
珈琲の酸味とはいったいどういうものなのか。
という事で、今日は“珈琲の酸味”についてお話ししたいと思います。
よく、珈琲豆屋さんに「これは酸味が強い豆(弱い豆)です」と説明され、“この豆は酸味が強い豆(弱い豆)なんだ”というイメージを持たれる方もおられますが、それは“イコール”ではないということです。豆の産地だけで味が決まっているわけではないのです。
豆の産地や品種によって味に個性はありますので、全て同じ煎り具合にして比べた場合、酸味の強さに差はありますが…。
珈琲の味は、生豆の品種と焙煎の如何によってほぼ決まるのです。
特に酸味を感じる成分は、珈琲に含まれる成分の中でとりわけ抗酸化作用が期待できる成分の一つ“クロロゲン酸類”の味でもあるのです。
なので、珈琲豆であればどの国で採られた豆にも酸味を伴う成分が含まれているのです。
他にもさまざまな成分が含まれているのでクロロゲン酸類の味だけではないのですが、この成分は焙煎度いが浅いと強く出ます。
焙煎が進んで中煎り→中深煎り→深煎り…となればこの酸味は少なくなってきます。
しかし、珈琲は酸味だけで味が構成されてるわけではないので、珈琲屋が味をつくる際には他の要素も考える必要があるのです。
コク、香り、苦味、甘み、渋みなどです。
その豆にあった焙煎度合いを考えるときに、単に酸味を消してしまう方がいいのか、少し酸味を残しつつも香りやコクを出した方がいいのかを総合的に判断します。
皆さんが珈琲豆を買いに行ったとき、すでに焙煎された豆が店頭においてある場合は、既に誰かが焙煎しているのでもう既に味が決定されているのです。
例えば、同じキリマンジャロAAでも浅煎りに仕上げられている場合は酸味が強く、中深煎りに仕上げられている場合は酸味は弱めになります。
皆さんが毛嫌いしているこの“酸味”ですが、米国スペシャルティコーヒー協会ではスペシャルティコーヒーの定義の中に
『豊かな酸味(Acidity)はあるか』
と記している。
『豊かな酸味は糖分と結合してコーヒー液の甘みを増幅させる』と。
国によって食文化の違いもあり、一概にこれが正しいとは思いませんが、日本スペシャルティコーヒー協会HPでも
『3. 酸味の特徴評価
コーヒーが如何に明るさを持つか。明るい爽やかな、あるいは繊細な酸味がどれ程であるかが評価対象。良質の酸味は、コーヒーに生き生きとした印象度を与え、繊細さ、しっかりとしたバックボーンを与えるもの。
酸度の強さではなく、酸の質について評価をする。
反対に、刺激的な酸味、不快な印象度を与える酸味、爽やかさ・キレの無い酸味、劣化した嫌な酸味は、スペシャルティコーヒーには有ってはならない。』
と、非常にあいまいで分かりにくい表現で書かれている。
さらに、
『コーヒーの豆(種子)からカップまでの総ての段階に於いて一貫した体制・工程で品質管理が徹底している事が必須である。(From Seed to Cup)』
と書かれているが、焙煎の過程での注意事項や、焙煎後の豆の具体的な取り扱い・保管方法などがまったく書かれていない。
コーヒーの味は生豆の品質と焙煎、その後の取り扱い方で決まるのに、上記HPには生豆の品質についてしか書かれていないのが残念である。
なので日本では、スペシャルティコーヒーを扱ってたとしても焙煎後何日も経った古い豆を売っている店も少なくないのです。
「〇kg以上で〇〇円引き」という店もある。全てそうだとは言いませんが、これがスペシャルティコーヒーの現状です。
これでは、『コーヒーの豆(種子)からカップまでの総ての段階に於いて一貫した体制・工程で品質管理が徹底している』とは言えないですね。
そんなに大量に買っても結局すぐに飲めないので、コーヒー豆はどんどん酸化して渋くなっていく。
これが、皆さんの毛嫌いしている“酸味”の正体である可能性も…。
もしコーヒーを口に入れた瞬間、おえっとしたり身体が嫌がっていたら、それは残念ながらそういうものなんです。
要は、その豆がいつ焙煎した豆なのか?それが重要なのです。
焙煎後、何日も経てば当然味は劣化します。
〇ヶ月は大丈夫!な訳ありません。
何週間も前に焼いたパンを売ってるパン屋さんはどこにもありません。
ある程度深く焙煎しないとコーヒーの甘みやコクが出ずすっぱいコーヒーになってしまいますので、ハマ珈琲では、基本的に所謂“浅煎り”はしてません。
一番浅いめに煎った豆でも世間で言われる“中煎り”ぐらいです。
もし、酸味が苦手という方は、産地銘柄にこだわらず、その豆の煎り具合を聞いてみてください。
また、クリスタルマウンテンやモカのように印象的な香りのコーヒーで、香りを残しながら酸味を少なめにすることもできます。
…長々と書きましたが、結局「酸味が苦手」という方はどういう豆の選び方をすればいいかというと、
■煎り具合が、深いめのものを選ぶ (“中深煎り”か“深煎り”とご指定すればいいと思います)
■焙煎したての新鮮なコーヒーを選ぶ (えぐ味や渋みがない)
当店で取り扱ってる豆でいうと、中深煎りでは、
エクアドルアンデスマウンテン、
コロンビア・マグダレナスプレモ、
グァテマラSHBアンティグア・アゾテア農園、
深煎りでは、
ケニアAAマサイ、
インドネシアマンデリン・ビンタンリマ、
インドネシアセレベスアラビカ などがおすすめです。
ご注文・お問合せは煎りたてハマ珈琲まで。
そういや昔、『サンミー』ってチョコがかかったパン売ってたなぁ。サンミーやのに甘ーいの。
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しかし今日は雨よー降った
by hama-coffee
| 2011-11-19 17:59
| コーヒー豆